公開日:2013.05.06
2012年5月までに観測した 10の18.2乗電子ボルトをこえる宇宙線のエネルギー・スペクトルを発表しました。 観測効率の高い地表粒子検出器のアレイで観測した宇宙線 13,100 例のスペクトルを、大気蛍光望遠鏡で観測したエネルギーを使って較正した結果です。10の18.7乗電子ボルトにできた「窪み」のような構造と、10の19.7乗電子ボルトより上での宇宙線数の急速な減少は、最高エネルギー宇宙線が背景放射と反応してエネルギーを失った場合の予想(Greisen-Zatsepin-Kuzmin: GZK による予想)と良く一致しています。 観測データは、GZK の予想をこえてスペクトルが連続しているという仮説と 5.5σ の信頼度で不一致です。 発表誌: Astrophysical Journal Letters 768:L1 (2013).
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